株式相続税の仕組み、支払いが難しい場合の対処法は?
本ページでは株式相続税の仕組みや支払いが難しい場合の対処法などを分かりやすく解説していきます。
※以下のような悩みをお持ちの方へ特におすすめの内容になっています。
- 株式相続税が高く支払いに困っている。
- 相続税の支払いができず相続放棄を迫られている。
- 発行会社へ株式の買取請求をしたいが取り合ってもらえない。
- 適正価格とかけ離れた安い値段を提示され、相続税の支払いのめどが立たない。
株式相続税は株式の評価額により変動します。
同族会社における株式相続税は、相続する株式の相続税評価額というものを元に計算されることが多く、相続税評価額は相続する株式や会社規模、業種により異なります。ここでは一般的な評価方法をご説明します。
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非上場株式の評価方法
非上場株式を相続した場合、基本的には株式発行会社の純資産価格、もしくは配当金額、収益性等を同業他社と比較し算出します。どの評価方法を使用するかは発行会社の規模や株式の保有率などによって異なるため、まずは国税庁の公式サイトを参考にするか国税庁の相談窓口へ直接お電話されることをお勧めします。
取引相場のない株式の評価方法について|国税庁
↓ 内容が分かりにくい場合はお電話でもご質問できます。
税についての電話相談窓口|国税庁
株式相続税が支払えない場合の対処法
株式相続税の支払いが難しい場合、相続した株式の売却や物納、相続放棄することを検討する必要があります。
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相続した株式を売却し、相続税を支払う場合
相続税の支払いが難しい場合、相続した株式を売却することで納税資金を調達することができます。
非上場株式には取引市場が存在しないため、発行会社と直接やり取りを行う必要があります。しかし、ほとんどの場合、会社側が「買取に応じない」もしくは「不当に安い価格を提示する」など、スムーズに売却できない事が多いです。
非上場株式を適正価格でスムーズに売却したい場合は下記の記事をご参照ください。
少数株、非上場株の売却はできるのか? 株式売却について
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物納という形で相続税を支払う場合
物納という形をとれば現金以外でも相続税の支払いをすることは可能です。
しかし、非上場株式や譲渡制限株式の場合、物納の条件や手続きはきわめて煩雑です。
物納をご検討の場合、弁護士などの専門家へ相談することをお勧めします。
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相続放棄する場合
相続放棄をすることで相続税を支払う必要がなくなります。
しかし、株式の相続を放棄するということは、その他の資産(現預金や不動産など)も一緒に放棄することになるので十分注意が必要です。
すぐに相続税が支払えない場合の対処法
相続が発生した日から10ヶ月以内に相続税を一括で支払えず、相続税額が10万円を超える場合は、延納制度の利用が可能かもしれません。延納が認められれば最長で20年程度まで相続税を分割支払いすることが可能になることがあります。
株式相続時の留意点
株式相続時は以下のような問題が起こる可能性があるので注意しましょう。
– 株式のみの相続放棄はできない
日本の法律では実質的には現預金、不動産、株式などの資産、負債を相続するか、それらすべてを相続放棄するかの二択になります。
そのため、株式の相続放棄を選択するとその他の現預金や不動産なども手放すことになります。
– 非上場株式の物納はほとんど不可能
取引市場の存在しない非上場株式の相続税の物納の条件や手続きはきわめて煩雑です。
– 株式相続税を自己資金、相続した現金から支払う場合もある
非上場株式の場合、取引市場ですぐに売却して現金化することができません。そのため、相続税は自己資金もしくは相続した現金から支払わなければならない場合もでてきます。
– 譲渡制限株式は相続できないことがある
非上場株式の多くは発行会社の定款によって譲渡制限が課せられています。
譲渡制限が課せられている会社の場合、相続人に対して会社は売渡請求ができるケースがあります。売渡請求を受けた相続人は価格の点を除き基本的にこの請求を断ることができません。
株式相続問題は専門家へ相談してスムーズに進めましょう
相続財産に株式が含まれている場合。多額の相続税を支払ったり、事前にしっかり準備ができていないと、相続放棄せざるをえない状況にもなりかねません。
そうなる前に是非、お気軽に弊所の無料相談をご活用ください。